第23回総本山長谷寺団体参拝(1日目)

令和7年4月末に23回目となる総本山長谷寺団体参拝を行いました。檀信徒合わせて約20名の参加をいただき、長谷寺から石山寺、醍醐寺、長良川温泉を巡るツアーを催行しました。

 

初日に訪れた総本山長谷寺では、まず宗宝蔵にて春季特別寺宝展を拝観しました。いにしえより長谷寺に伝わる貴重な宝物を観ることができました。

 

その後、源氏物語「玉鬘」の巻に出てくる「二本(ふたもと)の杉」をご案内いただきました。通常の参拝ルートから少し外れた場所にあり、複数回登嶺された方でも初めて訪れたという人が多かったです。2日目に予定している石山寺にて紫式部が源氏物語の構想を練ったといわれており、長谷寺と源氏物語の所縁を巡ることができました。

 

続いて本坊にて本尊十一面観音様のお話しを拝聴しながらお茶のご接待をいただきました。本坊内にある大講堂では、春季特別拝観としてご本尊と同じ大きさの掛軸『本尊御影大画軸』や、長さ50mを超える『長谷寺縁起絵巻』が特別展示されていました。大画軸では、観音様の後ろにあり、実際には見ることができない11面のお顔の一つ、「暴悪大笑面(ぼうあくだいしょうめん)」と呼ばれるお顔を拝見することができました。写真では絶対に写らないので、画軸だけで拝めるお顔です。笑顔ですが、実は人間の醜悪さにあきれ果てて笑っているお顔だそうです。しかし、それでも人々を救うという観音様の慈悲の心を象徴するお顔なのだと伺いました。

 

1日目最後は夕食の後、観光客のいない静寂の長谷寺を再び訪れ、毎晩8時に本堂舞台で行われる「火の用心」を特別に見学させていただきました。法螺貝の音と共に山内・門前町が火事にならないよう大きな声で「火の用心」と叫びます。これは、喉を鍛えるトレーニングも兼ねた修行でもあります。

 

静かに観音様を拝むことができたと、皆さんにも喜んでいただきました。